いかりのメルマガ vol.01 (2020/04/18)

こんばんは。お伝えしていた通り、メルマガを始めてみようと思います。

最初になにを書こうってことで、自己紹介とかしたほうがいいような気もするんですが、それよりなにより、やっぱりなんでメルマガなのかってことをしつこく掘り下げていこうと思います。自己紹介は、おいおいやっていこう。

最初にもツイートしたけど、ネット上のソーシャルディスタンス、むずくないですか? 不安な気持ちでついついTwitter見がちなんだけど、そうすると知らず知らずに他人の感情がなだれこみまくってきてあぶない。

いまは特に、怒って当たり前だし、怒らないと殺される、みたいなことが各地で起こりまくっていて、どんどん声を上げていかないといけないんだけど、その一方、すべての人の怒りや悲しみに寄り添えるかというとたぶんそれは無理で、頭ではわかってても、すべての人のために怒れない悲しめない自分を責める、みたいになってきて、いやいやいまお前のナイーブさ要らないから!というわけで、ちょっと距離を置きたくなった。自分と他人の境界線まで消すようなのは、たぶん利他とかとちがう。

で、書くだけならブログでもいいんだけど、結局のところこんなん書きました~ってツイートするし、そうするとだれがRTとかいいねしてくれたか気になっちゃうし、気になるんだけどなんでその人がどういう部分にどんな意味で反応してくれたのか、本当のところはだいたいわからないですよね。わたしのような粘着質は、RTされた先でなんか言ってるかも、と思ってそれをわざわざ見に行くことまであるんだけど、感想的なことが付け加えられていることはあんまりないんだよな。

前ブログに生身の人間をファンだの神だの言って勝手に好きだとか失望したとかってどうなんだ、みたいなことを書いたら(https://yucchirorin.hatenablog.com/entry/2019/12/02/162551)、なぜかアニメ好きの人たちからやけにRTされて不思議だったので、やっぱりその時もRT先を偵察してたら、「勝手に人を好きになったり憧れたり失望したりする暴力性が、私はすることもされることもとても怖いので、一人の生身のアイドルのようなものに入れ込むことをずっと避けている気がするなあ。創作物はそこに生身がないし、複数の人間が分散してつくっているから好きなんですよ…」って書いている人がいて、うお~なるほど!!と興奮した。言われないと全然想像しない世界の話だった。こんな風になにかしら反応があると、自分が書いたこと以上に発見できる。

っていう感じで、Twitterとブログだといまの自分にフィットしないなーってことで、イメージ的にはmixiくらいの感じで、まったく知らない人はいない、みたいななかでなんか書きたいって思ったのです。

そうだ、配信もちょっと思ったんだけど、こないだ店番しているバーが無料でお試し配信をやったら、きもいコメントついてるの見てめっちゃ萎えた。たぶんそれわたしの日に来る常連の予感なんだけど、完全には特定しきれないのでむずい。もやる。無料で、誰にでも開かれた場所にあるリスクを見ました。対面だったらきもいですよって言えるのに。そもそも特定できないし、できたとしても文字情報だけできもいって言っちゃうと愛のない否定になっちゃう。0か100の世界。

そんなわけで、山下陽光さん(このインタビューおもしろい→https://ours-magazine.jp/borrowers/yamashita02-01/)のメルマガに自分が励まされてるところもあったりして、でも私の場合は誰かを励ましたいというよりは、ゴールデン街の店番してるのに近い場所をつくりたいみたいな感じで、次はそれについて説明します。

普段だとわたしはこの時間(土曜夜)、新宿ゴールデン街のバーで店番中です。いつも土曜日が待ち遠しいくらい店番が好きなんですけど、ここには常連さんが来て、はじめてのお客さんが来て、わたしの知り合いや友だちも来てくれたりして、とにかくいろんな人が店に来て、話を聞いたり話をしたりしていると充実感がある。ムカつくおっさんとか自分の会社名や職業をやたら鼻にかけた若者とか店に入るなりなぜかブチギレてるお姉さんとか、いろんな方向性でアレな人たちも当然来るんだけど、それでも楽しさの方が全然上です。仕事の付き合いでも、友人関係でもない人と話す機会をつくるには、思いつく限りこれが一番よかった。あの一帯は、人の弱さを受け入れる土壌がありますし。

が、密密密なゴールデン街がいま営業できるはずもなく、店の心配とかもいろいろありつつ、個人的な問題としてはおしゃべりが圧倒的に不足してつらい。オンライン飲み会とかもやってみて、あれはめっちゃ楽しいけど、毎回毎回やるのもなんかちがう。時間を合わせないといけないし、あとおしっこ行くタイミングが意外にむずいし。あとやや恥ずかしいし。そういう意味で、なんかというか、ある程度の風通しを保っておきたい。メルマガなら返信してもしなくてもいいし(してくれたらめっちゃうれしいぜひしてほしい!さらに返信すると思います)、その人の都合で読めるし、でも自分のメールアドレスに届くし、っていうその距離感がいいなと思いました。

だいたいこんな感じだろうか。なんかもっと言いたいことあった気がする。あ、あと仲間がほしい。仲間をつくるには、まず自分が何者なので何をしたいのか言わないとってことで、自分の話をしてみるのがいいような気がした。もともと自己開示がうまくなくて、かっこつけをやめたいとここ数年は特に思ってます。そういうのの練習でもあります。

ここまでで2000字か。何字くらいがいいんでしょうね?

さっきNHKオンデマンドでドラマ『心の傷を癒すということ』、Wi-Fi重すぎて2分に一回止まるというイライラ棒のなかなんとか2話までみおわった。めちゃくちゃ良いです。阪神大震災のときに自分も被災しながら、人々の心のケアをした精神科医の話。2話の最後の方の、安先生と少年のやりとりがあまりによかったので書き起こした。安先生がその精神科医で、少年は避難所にいて阪神タイガースの帽子を被ってる。

安先生「ちゃんと眠れてるんか」

少年「ぐっすりやで」

安先生「なんか話したいことあったら、なんでも言いや」

少年「ぼくより辛い目におうた人いっぱいおるし」

安先生「おー、がまんしてえらいやん。って言うと思ったら大間違いや。こんな辛いことがあった、こんな悲しい気持ちになった。そういうことを話したかったら遠慮なく話してほしいねん」

少年「大丈夫」

安先生「言いたいことがまんして飲みこんでしもたら、ここ(胸を指しながら)あとで苦しくなるで」

少年「おじいちゃんに、男のくせにそんなに弱いんかって笑われる」

安先生「あら、弱いってええことやでぇ。弱いからほかの人の弱いところが分かって助けられる。おっちゃんも弱いところあるけど、ぜんぜん恥ずかしいと思ってへん。おじいちゃんにもそんなん言うといて」

少年「まだ、見つかってへんねん。おじいちゃん」

安先生「そうか」

少年「うん。いま揺れとお?」

安先生「大丈夫や。揺れてへん」

少年「なんかな、ずっと揺れとお気がすんねん」

安先生「うん」

全4話なので、のこり2話。Wi-Fi、時間によって軽くなるかと思いきやそうでもなくつらい。また感想書くかもしれません。

今日はこのくらいかなーもうすぐ3000字だし。メルマガ始めると言って、反応してくださったみなさん、本当にありがとうございます。はじめましての方には自己紹介をお願いしたのですが、それがすでにとても楽しかったです。

当たり前だけど、Twitter上では自己紹介なんてし合わないので、今までは1アカウントだった方たちのことが一気に立体的に感じられてちょっと感動しました。当たり前だけど、いろんな事情のなか、いろんな人がいまを生きてるんだよなっていう、ふつうのことにううってなっちゃう。

たぶん次も土曜の夜に配信することになるかと思います。わたしの書いた内容に関係あること、ないこと、こんなこと書いて、こんなこと聞いて、っていうのがあったら、返信してくださいね。王様の耳はロバの耳―的なあれに使ってくれてもいいですし。それかトークテーマがあった方がいいんですかね。ラジオみたいな感じで。それもためしためしやっていきます。

それではどうもありがとうございました。からだに十分気を付けましょう。またね~

碇雪恵